梅の里便り第40号 2011.11.15

先週9日 ようやく赤米黒米の収穫(脱穀)を終えました。そして翌日の10日にさっそく家で籾摺りをして、今年のお米の収穫作業は全て完了しました。

なお、僕は去年の今の時期は2回目の入院(※)をしていたので、家内が叔父や従兄弟や姉に手伝ってもらって稲刈りから脱穀、籾摺りまでの一連の作業をやってくれたので、僕としては2年ぶりのお米の収穫作業でした。

 

やっぱり自分で収穫できるのは本当にありがたいことで、今年は春から健康のありがたさをつくづくと噛み締めています。

 

もちろん2度にわたる入院や手術を経験したことで得たこともたくさんありました。中でもやっぱり、『僕はたくさんの皆さんに助けられて生きている』ということを実感できたことが一番の贈り物でした。また、いいご縁ほど本当に大切なものはないということも身に染みましたし、それだけに、いつも人に対しても感謝の心を大切にしていかなければと、それまで以上に思うようになりました。

 

ところで、今年も例年のごとく5畝の田んぼに赤米2種類と黒米2種を植えているので、そのうちインディカ系の長粒種の黒米が中生種で登熟期が遅いため、十分登熟するのを待っている間に、先に登熟した短粒種の黒米がスズメにかなり食べられだしたので、これまた例年のごとく田んぼ全面に防鳥網を張りました。

ところがスズメも年々逞しくなってくるようで、網もなんのその その網に乗って触れている稲穂のお米を食べるつわものもいるらしく、白芒(のぎ)の赤米がその後もかなり食べられてしまいました。赤米は芒がとても長いので普通スズメは嫌がるものなので すが、今年のスズメはそれももろともとしなかったようです。

 

左から長粒種の黒米、白芒の赤米、赤芒の赤米です

そんなわけで、来年は網を張るにしてももう一工夫がいるなと思っています。

 

早稲の黒米や赤米があるといいのですが、こればかりはどうにもならないし、水が自由にいつまでも使える田んぼは1箇所だけですし、植え方にも工夫がいりそうです。

そして、今回手立てが足らなかったところをちゃんと踏まえて、来年は同じ失敗をしないように改善を続けていくことが大切だと考えています。

 

いずれにせよ、お便りで何度か報告させてもらったような天候への対応なんかも含めて、百姓はなかなか根気の要るものに違いないですが、ものは考えようで、逆に 作付けの仕方も含めて毎年毎年改良を加えて進化していけることが一番の醍醐味といってもいいかもしれません。特に「自然農」はそうだろうなと感じています。

(※)昨年10月29日から20日間にわたった2度目の入院では、頭の脳みその周りに溜まった血を抜く手術を受けました。(慢性両側硬膜下血腫というものだそうです) 今でも左の頭にちょうど指の先がはまり込むぐらいのドリルで開けた穴が触れますが、お陰様で今年の1月で完治の診断をいただき、今年はすこぶる元気に去年の分まで頑張れています。とってもありがたいことです。

 

                            「梅の里自然農園」    勇惣 浩生 拝









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